節約、見直しポイントで年間数万円の支出減が可能になる!

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家計のやりくりの厳しいこのご時世、日々節約を心掛けてはいるけれど、無駄な支出を抑えるもっと効率的な方法はないの?とお考えの方は多いと思います。

そこで気になる節約の見直しポイントについて、解説して行きましょう。

家計の支出を項目別に考える

家計を大きく二つに分けると固定費と流動費に分けられます。

固定費は家賃や光熱費など、支出の増減にかかわらず発生する費用のことです。

反対に、流動費は支出の増減に応じて変化する費用のことです。

この二つに関して見直しポイントを挙げて行きましょう。

固定費の見直しポイント

住居費(家賃・住宅ローン)

適切な目安: 手取り収入の25%~30%。

見直しの重要性: 家計に占める割合が大きいため、削減できるとインパクト絶大です。

具体的な見直し方法と例:

家賃が高すぎる場合:

  1. 引っ越し: 「今の家賃が手取りの35%を占めている。手取り25%に収まる物件を探すため、最寄駅から少し離れた場所や、築年数は古いがリノベーションされた物件なども選択肢に入れる。」といった具体的な条件で物件を探し直す。
  2. 家賃交渉: 更新のタイミングなどで、大家さんや管理会社に家賃の値下げを相談してみる。(特に周辺家賃相場が下がっている場合など)。

住宅ローンの場合:

借り換え: 「現在の住宅ローン金利が1.5%だが、市場金利が0.8%まで下がっている。他の金融機関の低金利ローンに借り換えることで、毎月の返済額を数万円減らし、総返済額も大幅に削減できるか検討する。」

光熱費(電気・ガス・水道)

適切な目安: 手取り収入の5%~6%。

見直しの重要性: 毎月必ず発生する費用ですが、日々の工夫と契約見直しで減らせます。

具体的な見直し方法と例:

  1. 日々の心がけ: 「使っていない部屋の電気はこまめに消す」「エアコンの設定温度を夏は28℃、冬は20℃を目安にする」「お風呂のお湯をためる量を減らす、またはシャワー時間を短くする」といった小さな積み重ねも効果があります。
  2. 契約の見直し:電力会社・ガス会社の切り替え: 「現在の電気・ガス契約が、一人暮らしなのにファミリー向けの割高なプランになっている」「夜間や休日に電気を使うことが多いのに、日中割引プランになっている」。→ 自分の生活スタイルに合った、よりお得な料金プランを提供している新電力・新ガス会社へ切り替える。インターネットの一括比較サイトなどを活用して、料金シミュレーションをしてみるのがおすすめです。

通信費(携帯電話・インターネット)

適切な目安: 手取り収入の5%~6%。

見直しの重要性: スマートフォンの普及により増加傾向ですが、見直し効果が高い項目です。

具体的な見直し方法と例:

  1. 携帯電話(スマホ): 「毎月データ通信量を5GBしか使わないのに、20GBのプランを契約している」「月に数回しか電話しないのに、かけ放題オプションに入っている」。→ 自分の実際の利用状況に合ったプランに変更する。大手キャリアのサブブランドや、月額料金が安い格安SIM(MVNO)に乗り換えることで、通信費が月々数千円~1万円以上安くなることも珍しくありません。
  2. 自宅のインターネット: 「現在のプロバイダ料金が高い」「スマホとのセット割引がない」。→ 契約期間の縛りが終わるタイミングで、より安いプロバイダに乗り換えたり、利用している携帯キャリアとのセット割引があるサービスに変更したりする。

保険料(生命保険・医療保険・損害保険など)

適切な目安: 手取り収入の5%~8%。

見直しの重要性: 万が一に備える大切な費用ですが、不要な保障は家計を圧迫します。

具体的な見直し方法と例:

  1. 保障内容の確認: 「子供が独立して死亡保障が手厚すぎる必要がなくなった」「医療保険に入っているのに、さらに似たような保障の共済にも加入している」。→ ライフステージの変化に合わせて必要な保障額を見直したり、複数の保険で保障が重複していないか確認したりする。
  2. 無駄な特約の解除: 「あまり利用する可能性の低い特約(例:特定の病気にしか対応しないもの)を外す」。
  3. 保険商品の比較: 「複数の保険会社の商品を比較検討し、同じ保障内容でも保険料が安い商品に加入し直す」。保険の無料相談サービスなどを利用して、専門家のアドバイスを受けるのも有効です。保険は「万が一」のためであり、無駄な保険料は払いたくない、という意識を持つことが大切です。

自動車関連費

見直しの重要性: 車は本体価格だけでなく、維持費(税金、保険、駐車場代、ガソリン代、車検費用、メンテナンス代)が非常にかかります。

具体的な見直し方法と例:

  1. 必要性の検討: 「週末に買い物やレジャーで少し使う程度で、平日はほとんど乗らない」「公共交通機関で十分通勤できる」。→ 本当に自家用車が必要か見直す。
  2. 代替手段の活用: 「自家用車を手放し、必要な時だけカーシェアリングやレンタカーを利用する」。月に数回程度の利用であれば、カーシェアの方が維持費と比較して安くなることが多いです。駅から近い場所であれば、自転車や徒歩で移動できる範囲を広げることも検討しましょう。

定期購入費

見直しの重要性: 意識しないと積み重なりやすい費用です。

具体的な見直し方法と例:

  1. 利用状況の確認: 「契約している動画配信サービス(Netflix, Hulu, Amazon Primeなど)や音楽配信サービスを最近全く利用していない」「購読している新聞や雑誌を読む時間がなく、溜まっている一方だ」「定期購入しているサプリメントや化粧品が余っている」。
  2. 解約: 「利用頻度の低い、あるいは全く利用していないサービスは思い切って解約する」。クレジットカードの明細や銀行の引き落とし履歴をチェックして、どんな定期的な支払いがあるか洗い出すことから始めましょう。過去に契約したものの、忘れているサービスがあるかもしれません。

教育費

見直しの重要性: 子供の将来に関わるため見極めが難しいですが、聖域にせず見直しが必要です。

具体的な見直し方法と例:

  1. 必要性と効果の検討: 「複数の習い事をさせているが、子供が本当に楽しんで取り組んでいるか、身についているか」「高額な塾に通わせているが、成績に結びついているか」。→ 本当に必要か、費用対効果に見合っているかを子供や家族と話し合って見極める。
  2. 代替手段の検討: 「集団塾ではなく、比較的安価なオンライン教材や通信教育で補えないか検討する」「習い事の数を減らす、または頻度を減らす」。地域の公営施設で開催される安価な教室などを活用するのも一つの方法です。

変動費の見直しポイント

食費

適切な目安: 手取り収入の15%~20%。

見直しの重要性: 日々の管理が最も難しく、無駄遣いしやすい項目の一つです。

具体的な見直し方法と例:

  1. 外食・中食を減らす: 「ランチは毎日外食」→ お弁当を作る。「疲れているとつい惣菜を買ってしまう」→ 作り置きをしておく。
  2. 賢く買い物する: 「買い物リストを作らずに行くと、つい余計なものを買ってしまう」→ 買い物前に冷蔵庫をチェックし、必要なものだけリストアップする。「お腹が空いている時に買い物に行くと、あれこれ買ってしまう」→ 食事を済ませてから買い物に行く。「特売品だけを狙って、品質や本当に必要かを考えずに買ってしまう」→ 特売品も確認しつつ、計画した献立に必要なものを優先する。
  3. 食品ロスを減らす: 「買ったはいいが使いきれず、傷んで捨ててしまう」→ 冷蔵庫の中身を把握し、食材を使い切る工夫をする(作り置き、リメイク料理など)。

日用雑貨費

適切な目安: 手取り収入の5%。

見直しの重要性: 食費と同様に、毎日の管理が大切です。

具体的な見直し方法と例:

  1. 計画的な購入: 「洗剤やティッシュなどがなくなりそうになって慌てて買い、高いものを買ってしまう」→ 在庫を把握し、安い時にまとめ買いしておく。
  2. 価格比較: 「いつも同じ店で何も考えずに買う」→ ドラッグストア、スーパー、100円ショップなど、商品の種類によって買うお店を変えてみる。PB(プライベートブランド)商品や大容量のお得用を検討する。
  3. 不要なものの購入を控える: 「可愛いパッケージに惹かれて、不要な洗剤や柔軟剤を買ってしまう」→ 本当に必要なものか立ち止まって考える。

その他流動費(被服費、美容費、交際費など)

見直しの重要性: 比較的、自分の意思でコントロールしやすい項目です。

具体的な見直し方法と例:

  1. 被服費: 「衝動買いが多い」「流行の服を毎年たくさん買ってしまう」→ クローゼットの中身を把握し、本当に必要な服だけを吟味して買う。セール時期にまとめ買いする。フリマアプリなどを活用して、不要な服を売ったり、中古品を安く購入したりする。
  2. 美容費: 「美容院に行く頻度が高い」「高額な化粧品をライン使いしている」→ 美容院に行く頻度を減らす。自分でできるヘアケア・スキンケアを取り入れる。プチプラコスメも活用してみる。
  3. 交際費: 「付き合いで気が進まない飲み会にも参加してしまう」→ 本当に行きたい会や必要な付き合いに絞る。外での飲み会ではなく、自宅で友人たちと集まるなども交際費を抑える方法です。趣味や娯楽にかける費用も、無料や安価な代替手段がないか検討する。

見直しポイントに注目して節約しましょう!

このように、家計の支出を項目別に細かく見ていくと、様々な無駄が見えてきます。特に固定費は、一度見直せば長期的な節約につながるため、効果は絶大です。

例えば、通信費を月5,000円削減できれば年間6万円、保険料を月5,000円見直せば年間6万円の節約になります。

「塵も積もれば山となる」と言いますが、家計においては「大きなところから見直す」ことで、より効率的に、そして無理なく節約を続けることができます。ぜひ、ご自身の家計簿や支出履歴を確認し、今回ご紹介したポイントを参考に、どこから見直せるか洗い出してみてください。